どうも語彙力が乏しい私です。これまでも書いてきた表現を焼き直して使うしか
方法はありません。その前に旧小国町・八王子の部落です。この国にはたくさん
の平家落人の部落があります。と言うか,そう伝えられてきています。その大部
分が,山間地であり人の往来のない痩せた土地です。柏崎市から対向車に困るよ
うな県道(林道ですな)を走りたどり着きました。

古い資料には,大変に興味深い写真が載っており,今回何が何でも撮ってやるぞ
と意気込んでいました。Google earthで場所もしっかりと確認してあります。実
際たどり着くことができました。階段を登った所に地蔵堂があり,その前にはい
くつかの石仏がありました。拡大画像下の写真が,”マリア地蔵”です。キリス
トを抱きながら,少し(日本で言う)錫杖が彫られています。よく見ると”十字
架”が確認できます。江戸時代徳川幕府は,鎖国政策をとり,キリスト教徒を弾
圧しました。一番有名なのが”島原の乱”ですね。檀家制度を徹底し,踏み絵を
強要し,隠れキリシタンを見付けようと必死でした。それでも九州を始め全国で
隠れキリシタンは存在していました。小国町八王子の地蔵もそれに当たります。

肝心の道祖神ですが,写真で見たよりも摩耗が進んでおりました。地蔵堂階段中
程の左手に道祖神が二体祭ってあります。当時の村人にとって,都は月と同じく
らい遠い所です。そこに住む地位のある人達の正装を彫ったものです。自分達の
野良着とは大違いです。実はこの石工,3体の似たような道祖神を彫っています。
もう1体は後ほど触れるP.797です。あと一つは…。群馬県に多かった雲の上に
乗っている姿,残念ながら女神のお顔は全く分かりません。しかし,男神のお顔
から想像するにお若いお美しい女神であったと推察されます。いやあ出会えて撮
れて良かった。

長岡・小国町・八王子<https://www.mapion.co.jp/m2/37.29380586789414,138.6619019315343,16>

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